野々花染工房有限会社

伝統的な染織技法「草木染め」でものづくりをする野々花染工房さん。
藍染をはじめ様々な植物を使い染織をされています。

 

「今までは職人としてものづくりだけをすれば良かったが、
これからは自分たちでも ”伝える” ことをしなければいけない」
と語る諏訪豪一 社長。

職人としてものづくりをする傍ら、
自ら販売の現場に赴き直接お客様の声を聞くことも大切にされています。

つくった人の顔が分かるファンになるものづくりがしたい」といいます。

手作業で行う藍染は職人の手も青く染めます。

 

伝統の藍染め

 

伝統工芸である藍染。
タデ藍を堆肥状にした”すくも”から染料がつくられます。

 

 

「ジャパン・ブルー」とも呼ばれる日本を代表する色が魅力の藍染。
日本人のみならず世界をも魅了する伝統技法ですが、

そんな藍染めのデメリット色落ちしやすいこと。

そのため以前は、色落ちがひどいという声がとても多かったそうです。

販売の場では商品をお客様に気に入ってもらうために
「色落ちをする」という藍染ならではの特徴を隠しがちになってしまい、
お客様の藍染に対するイメージが悪くなっていたのだとか。

 

そこで、
社長自ら販売の現場へ行き、藍染の特徴を伝え、納得して買っていただくことで
藍染めを可愛がってもらえるよう努力をされているとのこと。

色がなじむまで藍染めを一緒に育ててもらえるように・・

自分の子どものことのように藍染について語る諏訪社長のようすが印象的でした。

 

また藍染の魅力や特性を伝えるだけではなく、お客様の声を取り入れて
従来のものより「色落ちしづらい」藍染を目指し、ものづくりの工程を変えてきました。

本来藍染めは染めの後に「洗い」をしないところを、あえて「洗い」を行い、
先に色を落としておくのだそう。

色の濃い藍のほうが評価が高いとされていたため当初は賛否もあったといいますが、

「藍染めは色落ちするから嫌だ」というお客様からの声を反映させたものづくりをすることで、今ではネガティブな声は減り、
むしろ、藍の製品を一緒に育て楽しみ愛でてくださるファンの方が増えたそうです。

 

色が馴染めば艶やかな色になる藍染。


手間をかけることで実用に向く商品となり、
野々花染工房さんのファンはますます増え続けています。

 

野々花染工房有限会社HP

 

つづく