紅花色素の不思議

 

紅花の花弁は黄色ですが、
足で踏んだり、寝かせることによって赤色が出てくる
とても不思議な花です。

 

紅花の黄色は水溶性なので、水につけると取れるのだそう。

 

他にも赤い染料はたくさんありますが、
「烏梅」という梅(クエン酸)を使って発色させる紅花の赤色は
他のものでは出せない独特な色。

 

古来から女性の心をつかんできた魅惑の赤です。

 

 

新田さんの紅花染め

 

紅花は、三国志の時代より前にすでに日本に渡ってきたとされています。

 

米沢では江戸時代には12万kgもの花餅をつくり、京都や江戸へ出荷していたとされています。

山形で使っている紅花は「最上紅花」で、赤の含有量が多い花。
山形県花でもあります。

 

山形で紅花染め自体を始めたのは50年前とのこと。
花餅をつくってはいましたが、染めはやっていなかったそうです。

(※花餅・・・紅花染めの染料になるもの)

 

明治時代、文明開化で化学染料を入ってきたことによって、
京都などで紅花染めを行わなくなっていました。

これによって紅花染めが衰退してしまったといいます。

 

そこで、戦後、山形で復活させたいと種を米沢で植え始めます。

 

そこから開発を進め、米沢織に紅花を使うことに挑戦します。

そして10年ほどかかって紅花紬が完成。

今では新田さんの代名詞となる商品です。

 

優しくも力を感じる紅花染め。

新田さんのものづくりに魅了されるファンは増えるばかりです。